インターンシップ体験記T 三好さん
私達大学生が実際の仕事の現場を体験することは、座学だけでは得ることのできない様々な経験を積むチャンスです。その最大の機会であるインターンシップへの参加は、今の大学生に欠かすことのできない重要なものであると言えます。
私は現在上海の大学に留学中であり、海外で働くという目標の実現のためにも、日本国内ではなく海外の現地企業でのインターンシップを希望していました。
幸運なことに、知人の紹介を通して現地の中国人・欧米人向け日本語学習教材の制作会社で教材作成チームの補助員として二週間のインターンシップを体験することが出来ました。
最初は戸惑いもあった
インターンシップを始めた当初は現場の環境に不慣れなこともあり、中国人上司からの指示に対応が間に合わなかったこともありました。
今振り返ると、チームの足を引っ張ってしまったことも多かったと思います。しかしチームの方々は私のためにミーティングを開いたり、様々な業務内容についての解説をしてくれるなど、経験の浅い私の適性が見つかるよう温かく導いてくれました。
その結果、上司は私に中国語翻訳の経験があり、放送部での活動でアナウンス経験があることなどから、原稿の日本語訳とそのチェック、リスニング用教材の音入れを二日目から担当させてくださいました。
この上司の采配は、私にチームの一員として自らの能力を十分に発揮する機会を与えてくれたと思います。特に比較的難航していたリスニング教材の音入れを少ないリテイクで終え、クオリティの向上に貢献できたことは大きな喜びとなりました。
トラブル発生!!
ちょうど一週間が過ぎた頃、チームの中心だった日本人社員が体調を崩してしまい、一部の作業が止まってしまうというハプニングが起きました。
日本人メンバーは彼女を含めて三名しかいなかったことから、緊急ミーティングが開かれ、彼女の業務をチームの中で分担しあうことになり、私は教材のコラム執筆を任されました。
このコラムは教材の「息抜き」になる部分でもあることから、現役の学生である自分にしか書けない物を書こう、という意気込みで執筆しました。
結果、チームのメンバーからも好評価を得ることができ、執筆したコラムのほとんどを掲載してもらうことができました。またインターンシップを終えた後に、モニターチェックの際もコラム部分が評価されたと聞いた時は、自分もチームの一員として個性ある仕事をすることができたのだと心から思うことができました。
二週間のインターンシップを終えて、私はチームとして働くプロのあり方、物を作る喜びの二つを知ることができました。また海外で働くという夢は努力しだいで実現可能なものである、という実感も同時に得ることができたと思います。